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008/4/16
金本、新井の記録に「運命」
8日の甲子園での今季第1戦を取材してきた。新装された球場記者席は大銀傘の奥まった上段に移り、以前に比べると広くきれいになった。昨年までのように、人が行き交うたびにパイプ椅子をずらして避ける必要もなくないし、机も広くなった。
ただ、これまではチームのロッカールームの真向かいにプレスルームがあり、記者が選手の出入りを待つのに都合が良かったが、改装後は関係者用通路から入ると選手は右に、報道関係者は左に分かれてしまい、接触する機会は極端に少なくなった。これも時代の流れだろうか?
全体の印象として、昨年までは各入り口が1階にあり、そこから真っ直ぐ行くか上に上がる感じだったが、改装後はまず2階に上がってから昇り降りが分かれる構造だ。プレスルームが設置されている場所は本年度に工事される予定で、まだ完成していない。
これまで外野席下にあった球団事務所も別棟に移った。きれいにはなったが、どこかよそよそしい。それも次第に慣れてくるのだろう。
記者席に行くと、なじみの評論家、達川光男さんや佐々木恭介さんが「今年もよろしく」と声を掛けてくれた。さらに日刊スポーツ・寺尾博和、スポーツニッポン・内田雅也両編集委員は、私もこのコラムをいつも読んでくれていて、2週間前に書いたすいぞう癌の話について「いやぁ、びっくりしました。まだ寒いのにナイターに出て、大丈夫ですか? 大事にして下さいよ」とお見舞いの言葉を掛けてくれた。
甲子園の記者席は、今は珍しくなった屋外にあり、寒暖が身に染みる。風の強い時は、砂ぼこりが激しい。それでも、その臨場感は何物にも代え難い。ドーム球場や冷暖房完備のガラス張り記者席が当たり前になった時代でも、それが伝統というものだ。
プロ野球にとって、公式戦開幕時はお正月のようなもの。「久しぶり」「今年もよろしく」と声を掛け合う。実際にはキャンプやオープン戦で顔を合わせていても、あらためてあいさつを交わす。こ改まった気分が何とも言えない。
私は、8、9の両日とも甲子園に足を運んだ。まず気付いたのは、外野席で常に鳴り響いていたトランペットの音色が消えたことだ。鳴り物は本人は気に入って吹いたりたたいたりしているが、周囲のファンにとってはうるさくて試合観戦どころではない。プロ野球は家族団らんであり、健全な娯楽だ。スタンドがディスコと化したり、拍手や手拍子を強要することはよくない。
甲子園でも「金本2000本安打」フィーバーが起こっていたが、結局王手をかけてから18打席も安打が出なかった。金本選手を兄とも慕う新井選手も同じ日に1000本安打を記録したから、新井本人が言うように「運命を感じて」しまう。この2人の相乗効果で今年の阪神は申し分ない好スタートを切っている。
星野監督にとって、金本をFAで獲得した03年は自身が最後のタイガースのユニフォームになった年だ。前年、阪神の監督に就任した星野仙一はシーズン終了後、二軍を中心に大して実績もなく将来性もないのに、縦じまのユニフォームを着ているだけで満足している多くの選手をバッサリと首にした。ごうごうたる非難の中で、真っ先に補強したのがFA宣言した金本だった。
結果的に、その年限りでユニフォームを脱いだ星野監督にとって“最後の大補強”が金本だったわけだ。「とにかく試合に出続ける姿勢が素晴らしかった。当時の阪神に一番欠けていた物を注入してくれた」と振り返り「まだまだ通過点。3000本安打を目指せ」とハッパを掛けている。
NHKのスポーツ報道について考えてみたい。民放と比べると圧倒的な取材力を誇っている組織だが、海外の国々からみれば国営放送局だけに、北京五輪のような国が威信を賭けて取り組んでいるような国際大会では取材姿勢にも注意が必要だ。
NHKの国際放送は多くの国で見ることができるため、大会を前に手の内を明かしてしまうようなことは慎まなければならない。先日も柔道の鈴木桂治選手が「国際ルールに添って、鋭く技を掛ける」という意味の説明をしてくれた。これがそっくり海外で放送されれば、ライバルたちに鈴木選手の作戦をむざむざ教える事になりかねない。
また、日本のプロ野球公式戦が始まっているのに、ニュースで大リーグ結果から入る序列も何とかしてほしい。日本の放送では、まず国内の試合を優先するくらいの配慮があって当然だ。
最後に、大阪星野仙一後援会「虎仙会」は7月4日(金)夕方から、中之島・リーガロイヤルホテルで虎仙会主催パーティーを催す。まだ詳細は決まっていないが、8月の北京五輪に向けて、星野監督を盛大に送り出す会にしたい。人数を絞ってアトラクション的な要素は極力抑える予定なので、そのつもりで参加希望者は日程を空けておいてほしい。
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